読者への手引き

各四編とも、その冒頭には、各「資料」と資料間の関係を充分理解する為に欠くことのできない、歴史・解釈学に基づく幅広い序文が付されています。
主な作品群、資料群、短い資料群のそれぞれの冒頭には、特に断りがなければ、序文の執筆者自身の手による「簡略な紹介」が付されて、それら文献の推移の系統的説明と、翻訳に使った原本が示されています。
作品内での引用は、各「資料」に付された区分番号に順じます。
本書はそのほか欄外に昇順番号が付されていますが、人名、地名、項目別の三つの索引は、この番号を使用しています。
聖書からの引用は、該当するイタリックの文の横の括弧内に記入されています。
略語や省略記号については次頁の表を参照して下さい。
聖フランチェスコと聖クララの書きものに関してのみ、通常、I. Boccali 著「聖フランチェスコと聖クララの作品集の用語索引」(Concordantiae Verbales opusculorum S. Francisci et S. Clarae Assisiensium、S. Mariae Angelorum-Assisii 1976)の区分に従って、章と節に分けています。
年譜と主な伝記間の文献対照表を納めた広範な補遺と、人名、地名、項目別索引は、一方では、フランチェスコと彼の修道会に関わる個々のエピソードの並行箇所を、表を使って探し出すのを容易にし、また同時に、歴史的背景を照らし、最終的には、歴史的立場からも霊的立場からも、フランシスカンの各主題の意義を深めようと望んで、これを利用する人々の用に供するためのものです。

あまりにも膨大で、長年月にわたる資料が関わっている為、本書に参考文献総目録を入れる事が、必ずしも必要不可欠とは思われません。四編の序文に付されているものを参考にしてください。
R. Brown監修の完全で権威ある文献目録(1965年まで)が「O. ENGLEBERT. St. Francis of Assisi. Chicago 1965に付されています。 1969年までの文献を加えた改訂版が 同じくBROWN編でSt. Francis of Assisi. Omnibus of Sources. Chicago 1973. pp. 1667-1760に掲載されています。