
「夢を深く思いめぐらすこと」と聖フランシスコ 《教職員の方々向け②》
イエスさまは、ご自分のもとに来る人たちに、「何を求めているのか」「何をしてほしいのか」とお尋ねになりました。
イエスさまは、それに対する人の答えを受けとめた上で、神さまのあたたかなこころの深さをお伝えになったり、そのこころに生かされるための決意を促したりなさいました。
約800年前のアッシジの聖フランシスコは、23歳のとき、戦争で手柄を立てて騎士になろうとして、出かけました。イエスさまのこころをまだ深く思いめぐらしていませんでした。
ある伝記は、聖フランシスコが道中、次のような夢を見たことを伝えています。
それによると、
「どこへ行こうとしているのか」
という声が聞こえました。
聖フランシスコは、騎士になるための自分の計画を話しました。すると声は、
「主人としもべのうち、どちらがお前により良いことを行えるのか」
と質問をします。聖フランシスコはこう答えました。
「主人です」
声はさらに問いかけました。
「ではなぜ、主人を捨ててしもべを選ぶのか」
聖フランシスコは戸惑い、逆にこう問いかけました。
「主よ、わたしが何を行うようお望みですか」
このときの聖フランシスコが、「神さまが語りかけている」と思っていたかどうかは分かりません。とにかく声は、最後にこう言いました。
「故郷へ帰りなさい。するべきことはそこで示されるから」
聖フランシスコは、目覚めると、故郷のアッシジへ帰り、騎士になるのをやめました。
皆さまは、きょうの保育・教育において、何を目指しておられますか。きょうのねらいは何でしょうか。
「子どもたちの間で流行っているから」「毎年行っているから」「教科書に書いているから」……といった動機だけではなく、「何を目指しているのか」と自分のこころに耳を傾けることは、良いことです。
自分の中だけで考えて、自分で答えを出すだけだと、少し狭い考え方になる可能性があります。保育・教育について常に学びを深める必要もあります。
一方、ネット上にはほんとうに無数の情報があり、専門家であっても人によって意見は異なります。それらにあまりにも振り回されるのも良くないでしょう。
深呼吸しながら神さまに素直に気持ちをおゆだねし、園児・児童・生徒にとって深い意味であたたかくて大事な目標を大切にできるといいなと思います。
(聖フランシスコ年記事n.6)

